
治療内容(サイナスリフト、インプラント埋入術)
若手の開業医の先生(7年目)の先生から初めてのサイナスリフトをするので、手術のアシストについてほしいと依頼を受けました。
私も初めてサイナスリフトをした時はとても不安だった記憶があるので、責任を持って手術のインストラクターを務めようと思いました。
術前のシミュレーション
ある程度は外科処置の経験のある先生だったので、術前のCT画像の読影から治療計画の立案、手術の際の切開線の考え方や術後の投薬など、全てに関して私が治療プランを考えるときに検討することを全てお伝えし、十分にシミュレーションを行いました。



患者様にも万が一、手術中に危険なことなどがあれば主治医を交代し、責任を持って手術を終えることをお約束し、安心して手術を受けていただきました。
手術当日
手術中にも大切なポイントなどを指導しながら手術を進め、少し慎重な処置が必要な点は、適宜一緒に確認をしながら手術を進め、無事サイナスリフトを行うことができました。



術後の経過
術後のCTも問題なく、経過も感染等もなく経過し無事抜糸されました。半年の待時期間を待ってインプラント埋入予定となりました。
今回の手術で用いたマテリアル
骨補填剤: Bio-Oss (L)
メンブレン: Bio-gide (13×25)
術後の振り返り
新しい手術ができるようになった事で、依頼くださった先生も自信を持ってくださったようで、私も非常に嬉しかったです。ただ、どのような手術も想定外のトラブルが起きても自身で対応できるようになってからがスタートになります。改めて気持ちを引き締めて、今後も一緒に研鑽を積んでいこうと約束致しました。
今後の展望
このように初めての手術を行う若手の先生が少しでも安心して手術ができるように、出張で手術のインストラクターを務めることは非常に分けての育成に有意義だと感じました。
様々な勉強会や実習はありますが、やはり実際の臨床に優る経験はありません。
アドバンスな手術もご自身でマスターしていきたい先生は、患者様のCT画像などの情報と熱意を持ってご連絡いただければ、責任を持って手術のサポートをしたいと思います。
監修者情報

福居 希(医学博士、口腔外科認定医)
大阪医科大学口腔外科で口腔外科認定医および医学博士を取得した。またアメリカのカリフォルニア大学(UCLA)のインプラント科へ留学し、インプラント治療を学んだ。
現在はフリーランス外科医として出張手術を行う傍ら、スタディーグループsurgical Implant Instituteを主宰し、若手歯科医師を対象にインプラント外科を教える場の提供や講演会などでの発表をおこなっている。