24/10/09
「根管治療 vs 抜歯してインプラント」どちらを選ぶ?
目次
先日のコラムでもお伝えしていたように、インプラント治療を長持ちさせるために欠かせない”定期的なメインテナンス”ですが、さまざまな理由で治療を受けた歯科医院に通院が難しくなることがあります。
例えば、
これらのような理由からインプラントのメインテナンスを他院で受けなければならないことがしばしば起こります。
しかし、その際に問題となるのが「受け入れてくれる歯科医院が非常に少ない」という事です。
なぜ、受け入れてくれる歯科医院は見つかりづらいのでしょうか。
本当の理由は他院で治療されたインプラントにあまり関与したくないというのが本音として挙げられます。
インプラント治療は日本に導入されて30年近く経っており、今では様々なデジタル機器を用いることで、以前と比べてより簡便にインプラントができるようになりました。
このことにより、以前は口腔外科や歯周病を専門とした歯科医師が主に行なっていたインプラント治療も街のクリニックでも行われるようになりました。
それに伴い、日本には非常にたくさんのブランドのインプラントが導入されるようになりました。各インプラントのブランドにはそれぞれのパーツがあり、非常に複雑な状態になってしまいました。メジャーなインプラントブランドであればレントゲンの写り方で判断することができますが、マイナーなインプラントメーカーになると判断が難しくなります。
また、メーカーが判別できたとしても、歯科医院に取り扱いのないメーカーであればパーツを取り寄せる必要があります。
このように受け入れるクリニックにとっては負担が大きくなるため、お断りする場合が出てきます。
当院には他院でインプラント治療を受けられてインプラント難民になってしまった方の治療も積極的に行なっています。ぜひこちらの記事を参考にしてください。
インプラントの埋入にはさまざまな方法があります。また、治療を施術した歯科医師によっても考え方はさまざまです。
例えば、同じ部位だとしても細い骨の場所にギリギリの太さのインプラントを埋入する先生もいれば、骨に厚みができるように骨の再生療法を同時に行う先生もいます。
また、この骨や歯茎の再生療法においても様々な種類の材料があります。その素材によっては最終的に吸収される材料からずっと体の中に残るものまで様々です。
これらの内容を全て患者様が把握されている、もしくは資料を受け取られていれば治療を進めやすいですが、そうでなければあまり治療に関与したくないと思ってしまいます。
よく聞く話ですが
「前のクリニックにはもう行きたくない」
「あの先生はもう信用できない」
などと人間関係の悪化により信頼関係が崩壊してしまって、転院を希望される患者様もいらっしゃいます。
本音としてはトラブルになっている状況に、歯科医師は巻き込まれたくないという本音があると考えられます。
人間関係がこじれてしまうと仕方がないのですが、転院される際にはインプラントの治療内容が分かる状態で転院されることをお勧めします。
具体的には…
などは確認をしておいた方が良いと思います。
特に保証に関しては、5年間や10年間の保証をつけているクリニックもありますが、保証内容に関しては他院の治療を受けると補償が受けられなくなるようなクリニックもあります。
また、転院後のクリニックから転院前のクリニックにお手紙(診療情報提供書と言います)を書いて、治療当時の内容を伺うこともできますが、残念ながら返書(返事)を送ってもらえないこともあります。
ですので、上記のことに関しては最終確認の上で転院されることをお勧めします。
当院ではインプラントトラブルになってしまった方の治療も積極的に行なっています。ぜひこちらの記事を参考にしてください。
そもそも日本の国民健康保険でのインプラントのメインテナンスはできません。それはインプラント治療自体が健康保険でカバーされていないので、メインテナンスも含まれないということです。
クリニックによっては1本のインプラントにつき1〜3000円で保険外診療としてメインテナンスをしているクリニックもありますし、もしくは厳密には健康保険のルール違反になりますがご自身の歯もとまとめてクリーニングをしているクリニックもあるようです。
インプラトのメインテナンスの方法は天然の歯とは異なります。
チタン製のインプラントに歯に使う機械と同じものを使うとインプラント表面に傷がついてしまうことがあります。また歯とインプラントは周りの歯茎などとの環境が異なるため、きちんと理解をしてメインテナンスをしないと逆にインプラントの寿命を短くしてしまう危険性もあります。
ですので、きちんとインプラントのメインテナンス方法について理解されているクリニックでメインテナンスは受けることをお勧めします。
ちなみに当院の衛生士はインプラントの勉強を日々し、週末にセミナーを受講して成長して帰ってきてくれます。患者様たちにも安心してメインテナンスを受けていただければと思います。
このように現代にはインプラント治療を受けて、術後のトラブルやメインテナンスでお困りの方はいらっしゃいます。インプラントという人工物を体内に植え込む以上、メインテナンスは避けられないものですが、その点についてきちんと説明していない歯科医師側にも説明不足の責任はあると考えております。
私は自身のクリニックでインプラント治療を受けた患者様には全員に幸せになっていただきたいと思っていますし、もしもお困りの患者様がいらっしゃれば手を差し伸べてあげたいと考えております。
これからインプラント治療を受けたい方、インプラント治療を受けて今お困りの方、当院では無料相談を随時受け入れていますので遠慮なくご相談ください。
福居 希(医学博士、口腔外科認定医)
大阪医科大学口腔外科で口腔外科認定医および医学博士を取得した。またアメリカのカリフォルニア大学(UCLA)のインプラント科へ留学し、インプラント治療を学んだ。
現在はフリーランス外科医として出張手術を行う傍ら、スタディーグループsurgical Implant Instituteを主宰し若手歯科医師を対象にインプラント外科を教える場の提供や講演会などでの発表をおこなっている。
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