24/11/19
入れ歯とインプラント治療の違いは?併用する治療法や費用についても解説
当院には歯を失った患者様が、食事の不自由さや見た目、入れ歯の使いづらさにお困りになり、インプラント治療を検討されて来院されます。
既に歯を失ってしまった患者様には見た目や食事に困らないようにインプラント治療を行いますが、インプラントも人工物なので、できる限り残されている天然の歯を活かせるように治療計画を立てています。
既に歯を失った方や歯を失う寸前の患者様を診察することの多いインプラント治療を専門としている私が、歯を失う原因や予防法、また残念ながら失ってしまった際のその後の治療法や、それ以上ご自身の歯を失わないための注意点をご説明致します。
目次
日々、さまざまな患者様がインプラント治療のご相談にいらっしゃいますが、全ての患者様は以下に挙げられるいずれかの原因や、それぞれの原因が複合的に作用して歯を失われて(もしくは歯を失う寸前の状態で)ご来院されます。
それぞれの原因について細かくご説明していきます。
歯周病とはお口の中にいる様々な歯周病原菌が原因で起こる”感染症”で、2001年に「世界で最も一般に蔓延している感染症」として認定されたこともあります。
歯周病の恐ろしいところは無症状で進行することが多く、患者様が気がついた時には既に骨が溶けて歯が揺れてきていることもあり、”サイレントキラー(静かな殺し屋)”と呼ばれることもあります。歯がグラグラになるまで進行してしまうと、歯周病治療を行なっても完治は難しく、最終的には歯を抜くことも検討しなければならない場合もあり、非常に厄介な病気です。
また今ではこの歯周病が糖尿病や認知症など様々な全身的な病気とも関連していることも研究結果から分かってきており、要注意な病気になります。歯周病にならないための対策や予防法についてこれから解説していきます。
歯周病はいきなり発症して進行するものではなく、まず前段階の病気として「歯肉炎」になります。歯肉炎は歯磨きが十分にできていない部分にプラーク(歯垢)が停滞することでその周囲の歯肉に炎症が起こることで、歯磨きをした時に簡単に出血したり、歯茎がブヨブヨに腫れるなどの症状が現れます。
しかし、この歯肉炎の段階であれば歯科医院に行き、プラークを除去して歯ブラシを徹底することにより治癒することができます。しかし、この状態を放置していくと”歯肉炎”から”歯周病”に悪化してしまい、歯茎だけに起こっていた炎症が歯を支える骨にまで進行することで歯が揺れ出したり、歯茎が下がるなどの治癒しない状態にまで進行してしまいます。
つまり、まずはこの”歯周病”になる前の”歯肉炎”の段階で歯科医院で検査を受けてクリーニングなどの治療を受けることで歯周病を予防することができます。またある程度、歯周病が進行してしまった場合でもそのまま放置しているとどんどん歯周病は進行してしまうため、きちんと歯石をとる治療などのメインテナンスを定期的(3ヶ月〜4ヶ月ごと)に受けることで、歯周病の進行を食い止めることができます。
また歯磨きが十分にできない原因が歯並びが良くないことや、歯磨きの難しい差し歯が入っているなど原因が別にある場合は、矯正治療や差し歯の作りかえなどをすることによって、ご自身での清掃が容易になるので、予防の方法としては有効な手段になります。このように歯周病治療の対策としては早期発見と継続的なメインテナンスが必須になります。
昭和時代は虫歯は虫歯菌(ミュータンス菌)が砂糖を食べることで酸を作り出し、歯を溶かしていく病気だと考えられていました。そして虫歯になった部分の歯は積極的に削って銀歯を詰めたり、虫歯が深くて神経にまで達している場合には歯の神経を取って銀歯を被せるような治療が行われてきました。
しかし、現代では虫歯の原因はミュータンス菌や砂糖だけでなく、様々な口腔内細菌や砂糖以外の糖も原因となっていることがわかってきました。この虫歯のメカニズムや原因を考える学問を「カリオロジー」と呼び、虫歯に感染した部分を最小限にするMI治療(最小限の切削をする)や虫歯の再発が起こりづらいセラミックや虫歯を詰めるプラスチック(コンポジットレジン)などの素材の開発も進められ、ご自身の歯をなるべく生かした治療が主流となっています。
最初は小さな虫歯をプラスチックで詰める程度の治療だった部分が、プラスチックの縁から虫歯が再発(2次う蝕)を起こし、次に銀歯になります。銀歯も接着剤でくっ付けているだけなので、長い期間使っていると隙間から虫歯になり、また再発してしまいます。
再発した虫歯は深くまで侵攻すると、歯の神経にまで達ししてしまい、痛みを伴います。そうすると歯の神経を取る治療をしなければ痛みが取れないので、神経を取ってしまいます。歯の神経を取った後は歯の頭が大きく削られていることが多いので、部分的な詰め物ではなく、被せ物(差し歯)のような形で修復します。
歯の神経を取ってしまった歯は、虫歯の痛みを感じるセンサーがなくなってしまいます。つまり銀歯の差し歯の中でいくら虫歯が再発しても、痛みを感じることはありません。患者様が次に痛みを感じる時は歯周病で歯が動き始めた時か、歯が割れてしまった時になります。そして歯が割れてしまうと抜歯をしなければならなくなります。
このように小さな虫歯から徐々に虫歯が拡大し、最後に抜歯に至るまでの流れを「歯の修復と再発のサイクル」と呼び、虫歯が原因で歯を失うサイクルになります。
まずは虫歯の原因となるミュータンス菌やラクトバチルス菌を減らすために、歯磨きの習慣を身につけることが大切です。虫歯予防のためには食事後すぐに歯磨きをすることが大切なので、一日3回の食後には歯磨きをする習慣を身につけていただきたいです。また歯磨きもとりあえず磨けばよいのではなく、きちんと汚れを落とす必要がありますので、歯磨きの技術の上達も必要になります。
また歯と歯の間の汚れは歯ブラシでは取れないので、フロスや歯間ブラシの併用も必要になります。歯磨きにも技術が必要ですので、歯科医院で歯磨きの方法やその患者さんに合った歯ブラシや歯間ブラシの選択方法も併せて教えてもらうことが大切です。
次に虫歯は初期であればフッ素などを用いて再石灰化を促し、削らない治療で治すこともできるので、早期発見が大切です。次に虫歯が大きくなってしまい金属などを詰めて治す場合には、虫歯になりにくい素材を選んで治療をする必要があります。
日本の健康保険で用いられる金属(金銀パラジウム合金)の詰め物は一般的に10年経過すると約半数近くが既に2次的な虫歯になっているという研究報告があります。銀歯の下で再度虫歯になってしまった場合には、虫歯を削って治療をしなければならないため、歯が更に小さくなってしまい歯の寿命は短くなってしまいます(歯の修復と再発のサイクル)。銀歯と比較するとセラミックなどの素材の方が虫歯の再発率は低くなるので、歯の寿命を短くすることは抑えることができます。つまり、それぞれ長所と短所があるため、どの素材が一番良いかは吟味をする必要があります。
このように歯周病と同じようにまずは早期発見により虫歯を最小限にして削る量を最小限にすること、また詰め物をする際にはできる限り虫歯の再発が起こらないような素材を選ぶことで予防することができます。
奈良県大和西大寺駅から徒歩すぐのLOHASデンタルクリニックでは、インプラント治療の他にセラミックを用いた虫歯になりづらい歯科治療も行っておりますので、ぜひお気軽に当院までお問い合わせください。
歯が折れてしまうのには様々な原因がありますが、以下の2つに大別することが出来ます。
歯が弱っている場合とは歯の神経の処置をした歯の事を指します。虫歯などの治療で歯が削られてしまうと歯の強度が低下してしまいます。特に歯の神経を取る治療の際には歯質を大きく歯を削ってしまっている場合が多いので、歯の強度が大幅に低下してしまい、噛む力が加わった時に歯の神経の残っている歯に比べると割れやすいことはが証明されています。
次に噛む力が強すぎる場合とは、歯ぎしりや食いしばりによってご自身の歯を割ってしまうことを指します。患者様によって歯ぎしりや食いしばりのタイプは異なり、また夜間にしている方から日中のデスクワークの時にしている方、もしくは力仕事やスポーツをしている方はその最中にもしていることがあります。
この歯ぎしりなどの習癖は一般的には”ストレスが原因”と言われており、根本的な解決の難しい病気になります。一般的にはマウスピースなどを用いて強い噛み合わせから歯を守るような治療もあれば、噛む筋肉にボトックス注射を行い、直接噛む筋肉を弱める様な治療も行われています。
中にはこの①②が複合している患者様もいらっしゃり、神経の治療をした歯がどんどん割れてしまう方もいらっしゃるので、この噛む力のコントロールは非常に大切になります。この歯の破折も折れる部位や折れ方によっては抜歯が必要になることもあるので、要注意です。
歯ぎしりや食いしばりは自覚していないことが多いので予防が難しいですが、歯科医院で歯の削れや骨の盛り上がり(骨隆起)を指摘されたことのある方はマウスピースを作成し、歯が削れることを防ぐような対策をお勧めします。特に歯の神経の処置をした歯がたくさんある患者様は歯が割れやすくなっているのでより必要になります。
またもっと大切なことは、虫歯や歯周病も早期発見することにより歯が弱くならないことが大切です。歯の神経が残っている健康な歯はそんなに簡単には折れたりすることはありません。ですので、万が一虫歯ができてしまっても、歯を大きく削るような処置にならなければ、歯の強度は下がらないので、早期の治療が大切です、また既に歯を失ってしまった場合は早急に失われた歯を補う治療を検討する必要があります。
歯を失ったままにしておくと、残っている歯にどんどん負担がかかってしまい、歯の揺れを起こすことがあります。ですので、歯を抜く必要がある場合は予め抜いた後の治療プランときちんと担当の歯科医師に相談し、決めておくことをお勧めします。
交通事故やスポーツ中のアクシデントが原因で歯を失うこともあります。事故の大きさにもよりますが、抜けてしまった歯はすぐに戻すと生着してくれることがあります。ですので、事故で歯が抜けてしまった場合には抜けた歯を必ず見つけて、汚れていたとしても水道水で洗浄はせず、生理食塩水や牛乳の中に漬けて歯が乾燥しないように十分に配慮して、なるべく早く歯科医院を受診することをお勧めします。
外傷に関しては突発的に発生するものなので、予防は難しいですが、スポーツ時にはマウスピースを装着することが一般的になってきています。また歯が破折・脱臼した際にはできる限り早く歯科医院を受診することが最も大切になりますので、ご注意ください。
大人が歯を失うことになる歯の特徴にはどのようなものが挙げられるでしょうか。患者様が歯を失う理由は限られていますので、当院で今までに抜歯をするしかなくなってしまった歯の特徴について解説していきます。この特徴が当てはまるような歯がある場合は、早急に歯科医院を受診することをお勧めします。
歯周ポケットが深くなっていくと、深い部分に付着した歯垢は歯磨きでは取り切ることができなくなります。取りきれない歯垢は徐々に硬くなり歯石になってしまいます。そして、深い部分に付着した歯石は歯科医院での簡単なクリーニングでは取りきれないので、麻酔をして深いところを触り歯石を除去する必要があります。また歯の形態はとても複雑なので、器具の届かない部分に歯石が付着してしまうと歯茎を切開して歯石を除去するような治療(フラップ手術)が必要になる場合もあります。
深い部分に付着してしまった歯石を放置していると、気づいた時にはその周りの骨が溶けてしまい、歯が動き出してしまう原因になるためきちんと除去することが必要になります。また、歯周病は進行すると治療をしても元に戻すことが困難になるので早期に発見して治療を行う必要があります。
神経を抜いた歯質は大きく削られてしまっていることが多く、歯が削られてしまうことが歯の強度を弱くしてしまうため破折の原因となります。また神経と取ることで歯には栄養が行き届かなくなるので、さらに脆くなってしまう可能性もあります。
また歯の神経を取ってしまった歯には痛覚がなくなってしまいます。つまり差し歯の下で虫歯が広がっていたとしても自覚症状はないので、ある日突然被せ物が取れた時に歯の中が虫歯でぐちゃぐちゃになってしまっており、抜歯をするしかないという事態になることがあります。
特に昔に歯の神経の治療を受けて銀歯の被せ物が入っている歯はそのような状態になってしまっていることが多いので、痛みなどがない歯であったとしても昔に治療を受けている歯であれば一度被せ物を除去して、中を綺麗にすることも検討したほうが良いと考えています。
部分入れ歯の支えになっている歯には常に入れ歯にかかる負担が掛かっています。入れ歯が左右や上下に動くときの負担も支えになっている歯に掛かりますし、入れ歯の着脱の際の引き抜かれるような力も掛かります。支えになる歯がたくさんある、もしくは健康であればある程度支えることも可能ですが、歯周病に掛かっていたり、すでに歯の神経の処置がされていたりすると歯が揺れてきたり、折れてしまうようなリスクが高くなります。
また、ブリッジの土台になっている歯も同様に、歯がない部分の負担を残っている歯に負担をかけて成立しているので、荷重負担になる傾向にあります。無理な設計をして長いブリッジが入っていると、ブリッジと支えの歯の適合が悪く、清掃が難しいことから土台の歯が2次的な虫歯になるリスクが高くなります。
患者様の年齢や体格、歯軋りなどの習癖の有無にもよりますが、噛む力が過剰にかかる歯は徐々に揺れ始めたり、歯がどんどん削れていってしまいます。
不思議なことに噛む力で徐々に歯が揺れてきてしまう場合には、患者様は痛みを感じることがなく、ある日突然に歯が脱落してしまうこともあります。
歯軋りや食いしばりを止めることは難しいですが、力を逃すような工夫をしなければどんどん歯に負担が掛かってきてしまい、ご自身の噛む力で歯列を破壊してしまいますので要注意です。
歯を失うには様々な原因があるので、まずはその原因を突き止める必要があります。そして原因が明確になった後に、残っている歯に同じようなことが起こらないように迅速に次の治療に取り掛かることが大切です。失ってしまった歯の部位によりますが、歯がないままで放置をしてしまうと、周囲の歯が動き始めてしまい、噛み合わせが変わってしまうこともあります。
この噛み合わせを元に戻すためには矯正治療をするなど、より複雑な治療計画を立てる必要が出てくるので、できる限り早い対応がお勧めです。入れ歯やブリッジなど様々な治療法があるので、それぞれのメリット・デメリットを下記でご紹介していきます。
取り外し式の部分入れ歯や総入れ歯のメリットは外科的な治療が基本的には必要ないという点です。入れ歯のフックが引っかかる歯を最小限削る必要がありますが、体の負担が少ない治療になります。デメリットはご自身で取り外しをする必要がある点です。お食事の度に取り外しを行い、洗浄しなければなりません。
また入れ歯も義手や義足と同様で一つの道具なので、使いこなせるように練習や慣れが必要です。入れ歯を使うことを受け入れなければ使いこなすことが難しいです。また入れ歯治療には限界があります。入れ歯は残っている歯や歯茎に負担をかけて歯のない部分を補う治療なので、なんでも食べられる入れ歯を作ることは難しいこともあります。
ブリッジのメリットは入れ歯と違って固定式になるので、取り外しが不要になります。そのため、食事の時に歯茎に当たって痛いなどの入れ歯のデメリットを補うことができます。固定式のため、ほぼご自身の歯と同じような感覚で食事を召し上がっていただくことが可能になります。デメリットは両隣の歯を一回り削って被せる必要があるので、健康な歯であったとしても削らなければなりません。
また残っている歯で歯のない部分を負担する点は入れ歯と同じなので、土台になる歯には負担が掛かりやすい治療になります。また複数本の歯をつなぐような長いブリッジはかなり精密な治療が必要になります。不適合なブリッジは2次的な虫歯の原因になりますので要注意です。
インプラント治療のメリットは入れ歯とブリッジの弱点である”周りの歯に負担をかける”ことをせずに、歯を失った部分を補える点にあります。デメリットは外科治療が必ず必要になる点です。その患者様の状況によりますが、インプラントを植えるだけで良い方から骨を作る必要がある患者様まで様々な患者様がいらっしゃいます。またインプラント治療は、日本では一部の患者様を除いてインプラント治療は健康保険の対象になっていないため、比較的高額になる治療法になります。
私が患者様方にインプラント治療をお勧めする理由は歯列の崩壊を食い止めることができるのはインプラント治療だけだからです。ブリッジや入れ歯は、残っている歯に負担をかけて歯がなくなった部分をサポートする治療になるので、周りの歯への負担は大きくなってしまいます。
最初は1本だけの歯の喪失だったのに、周りの歯に負担をかけることで次は隣接する歯がダメになってしまう。このような崩壊の”ドミノ”が動き始めると一気に歯がダメになってしまう方がいらっしゃいます。
日本ではインプラント治療が健康保険の治療と比較すると高額になるので第一選択として敬遠されがちですが、治療の選択肢としてはとても良い治療法だと考えています。
かかりつけ歯科で抜歯の診断を受けた場合の注意点は、本当に抜歯が必要なのか、また抜歯後にどのような治療計画があるのかを事前に確認することです。日本では専門医制度があまり歯科の中では浸透していないのでご存じない方もたくさんいらっしゃいますが、歯科医師の中には専門領域(得意分野)を持つ先生が居ます。つまりかかりつけ歯科の先生は治療ができない状態の歯であったとしても専門領域の先生であれば歯を残して治療ができる可能性があります。
そこまできちんと精査した上でも抜歯になるのであれば仕方がないと考え、次の治療に向けて前向きに進むのが良いのではないでしょうか。またとりあえず抜いておいて後から治療プランを決めるということを私はしておりません。もちろん歯がグラグラで緊急性のあるような歯であればきちんとご説明した上で、了解をいただければその場で抜歯をすることもありますが、基本的には抜いた後の治療プランがインプラントなのか入れ歯なのかご相談した上で治療に進むように心掛けています。
抜歯を診断する基準というものは非常に曖昧でその歯科医師によって基準が異なります。そのため、精密根管治療や歯の挺出法などを行うことで残せるはずの歯も抜歯になっているのが現状です。様々な方法で歯を残せる場合もあるので、セカンドオピニオンの受診や思い切ってクリニックを変えてみるなども良いのかもしれません。
当院では、抜歯診断を受けた方のセカンドオピニオンにも積極的に対応しております。抜歯宣告を受けて一人で不安を抱えられている患者様は、ぜひお気軽に当院までお問い合わせください。
歯を1本喪失した程度であれば、意外と普通に食事もできるし、奥歯であれば見た目に気づかれることもないのでそのまま放置してしまう方がいらっしゃいますが、その1本が”崩壊のドミノ”のきっかけになってしまうこともあります。なぜなら、歯は両隣や噛み合わせの歯とバランスを保ちながら機能しているため、1本失うと噛み合わせが変わってきてしまいます。
具体的には隣り合う歯が倒れてきてしまうことや、噛み合わせの歯が伸びてきてしまうようなことが起きます。そうすると上下の歯の当たり方が変わってきてしまうので、噛み合わせが変わってしまいます。このように歯が抜けたまま放置していると周りの歯に悪影響を及ぼしてしまうことがあるため、必ず歯科医院を受診することをお勧めします。
兎にも角にもまずは歯を失わないための予防が大切になります。抜歯の原因となる歯周病と虫歯をきちんと予防を行い、定期的に歯科医院を受診することで病気を早期に発見することが大切になります。また既に銀歯や被せ物が入っている場合は、無症状であっても病気が進行する可能性があります。銀歯が入っているとレントゲンを撮影しても大きな虫歯しか特定できないので、中がどうなっているか分かりません。ですので、古い銀歯であれば一度除去して虫歯になっていないかを確認することも必要だと考えています。
また抜歯が必要だとかかりつけ歯科で診断を受けた時は本当に抜歯が必要なのか、治療を行なって残す選択肢がないのかきちんと担当の先生に相談する必要があります。また抜歯をするのであれば次の治療がどのようなものになるかは事前に確認をしていただき、”とりあえず抜歯”は避けたほうが良いと思います。
もしも納得のいく答えが得られなければ、セカンドオピニオンなどを利用することもお勧め致します。歯を失うには必ず原因があるので、その上で原因をきちんと見極めた上で次の治療プランを立てる必要があります。そして、歯を抜歯した後は日常生活に支障がなくてもそのまま放置せず、次の治療を受けてください。歯を喪失したまま放置しておくことで、歯列崩壊のドミノ倒しが始まってしまうこともあるので要注意です。
当院では抜歯の可能性がある歯であったとしても、なんとか残せる治療法がないかを徹底的に診断した上で治療プランを計画しています。精密検査を行うことで、抜歯が回避できないかもしくはなぜこのような状態になってしまったのかの原因を追求することによって、理想的な次の治療プランをご提案できるよう準備しております。残念ながら健康保険の治療では、歯が残せるかどうかの精査はそこまで厳密に行なわれていないのが現状です。また抜歯の基準もその先生の技術に左右される側面が大きいので、きちんとした基準を持って抜歯をしている歯科医院で診断を受けることをお勧めします。
当院には抜歯を診断された方が本当に抜歯しなければならないのかを心配されてよくご相談にいらっしゃいます。当院はインプラント専門の歯科医院ですが、天然の歯に勝るものはないので、積極的に歯を保存するように努めております。
また残念ながら抜歯が避けられない場合には、抜歯後にどのような治療プランが考えられるのか、また他のご自身の歯を長持ちさせるためにはどのような治療計画が立てられるかをしっかりと吟味した上で、なるべく高額にならないような治療プランをご提案しております。歯のお悩みはなかなかご自身だけでは解決できないので、まずは無料カウンセリングでご相談にいらしてください。
福居 希(医学博士、口腔外科認定医)
大阪医科大学口腔外科で口腔外科認定医および医学博士を取得した。またアメリカのカリフォルニア大学(UCLA)のインプラント科へ留学し、インプラント治療を学んだ。
現在はフリーランス外科医として出張手術を行う傍ら、スタディーグループsurgical Implant Instituteを主宰し若手歯科医師を対象にインプラント外科を教える場の提供や講演会などでの発表をおこなっている。
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