24/11/19
入れ歯とインプラント治療の違いは?併用する治療法や費用についても解説
様々な原因で歯を抜くことになってしまった…
そんな歯を抜いた後の歯茎と骨についてのとても大切なお話をさせて頂きますので、抜歯後にインプラントを検討されている方はこの話を聞いてから歯を抜いて下さい!
まず、歯を抜いた後の傷口についてのお話します。
目次
①1〜2日
穴の中に血餅と呼ばれるかさぶたのようなものが作られ、傷口を保護します
②3〜4日
歯茎の再生が始まります
③1週間
かさぶたからお肉の塊(肉芽組織)に置き換わります
④1ヶ月
肉芽組織が結合組織に置き換わり、骨の再生が始まります
⑤1.5〜2ヶ月
歯茎が完全に治ります
⑥6ヶ月から1年
歯茎の下で骨がしっかり再生します
このような流れで抜いた部分の歯茎と骨が治っていきます。
しかし、この抜いた部分の骨。
完全に元に戻る訳ではありません!!
しっかりした骨に囲まれているような穴であれば、8割程度戻りますが、周りの骨が薄い場合は、穴が治る過程で薄い骨が吸収されてしまい、骨や歯茎は下がった状態で治ります。
もしここからインプラント治療をしようと計画した場合、骨の足りていない部分は骨を作る必要があるので、追加の手術を行うことになってしまいます。
また、被せ物が入るまでの治療期間も長くなることもあるので、結果的に患者様への負担も大きくなってしまいます。
そこでもしインプラントを検討されているのなら、治療期間をなるべく短くしながら骨が吸収する量を減らす治療法として
「抜歯即時インプラント」
という治療法があります。
抜歯と同時にインプラント埋入を行う手法でして、患者にとっては下記の恩恵を受けることができます。
歯を抜くときにインプラントの埋入手術も同時に行うので、手術回数が減ります。状態が良ければ、被せ物が入るまで1回の手術で終えることもできます。
通常であれば歯を抜いて、治るまで約4-5ヶ月待ってからインプラントの手術をすることが多いのですが、抜歯即時は同日にインプラントの埋入をするので、歯を抜いて骨が治る期間に、インプラントと骨が結合する期間を一緒に待つことで、治療期間を大幅に短くすることができます。
一旦歯を抜いて時間が経つと、骨や歯茎は徐々に吸収して、少なくなっていきます。また上から入れ歯などか乗り、力が加わる事で骨の吸収は増えていきます。この吸収を抜歯即時インプラントをすることで最小限に留めることができます。
ご自身の歯茎や骨の吸収率を最小限にすることで、追加の手術や処置が不要になるので、全体の手術費用を抑えることができます。
つまり歯を抜いて、一旦入れ歯やブリッジを入れてからインプラントを検討するよりも、歯を抜く前から治療プランが決まっていれば、治療の期間も費用も負担も大幅に減らすことができる訳です。
インプラント治療は決して安い治療ではありませんが、他の治療方法と比較して十分に価値のある治療法になります。
残念ながら歯を抜くことになった方は
抜いてしまう前に一度立ち止まって頂き
「抜歯即時インプラント」ついて考えられてから抜歯をされる事をお勧めします。
福居 希(医学博士、口腔外科認定医)
大阪医科大学口腔外科で口腔外科認定医および医学博士を取得した。またアメリカのカリフォルニア大学(UCLA)のインプラント科へ留学し、インプラント治療を学んだ。
現在はフリーランス外科医として出張手術を行う傍ら、スタディーグループsurgical Implant Instituteを主宰し、若手歯科医師を対象にインプラント外科を教える場の提供や講演会などでの発表をおこなっている。
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