24/11/19
入れ歯とインプラント治療の違いは?併用する治療法や費用についても解説
患者様は左下奥歯にヒビが入ってしまい抜歯が必要になってしまいました。
一般的な治療の流れとしては、まず抜歯を行い、そこから3〜4ヶ月ほど待ってからCT撮影を行い、そして骨の治りがある程度確認できた上で、インプラントの埋入を検討していきます。
インプラントを埋入してから2ヶ月ほどはご自身の骨とインプラント体が接合するまで経過観察を行い、その後二次手術、歯の型取りという流れで進んでいきます。
この一般的な流れであれば抜歯してから半年以上経ってから歯が入ることになります。
そこでできる限り治療期間を短縮するために、抜歯をすると同時にインプラントを埋入する計画(抜歯即時埋入)を立てました。この治療方法を選択することで、患者様は通常であれば半年以上かかる治療期間を約3〜4ヶ月に減少させることができます。
尚且つ①抜歯②インプラントの埋入③二次手術の3回の手術を1回で終わらせることが可能になります。
ただ、この抜歯即時埋入を行うにはある程度インプラントが安定できるための骨が必要になります。つまり、割れてしまった歯をギリギリまで残して、骨が溶けてしまうとこの治療法ができません。
この患者様は早い段階で決心してくださったので、この治療法を選択することができました。
現在では再生した骨や埋入したインプラントの状態も具合もよく、見た目的にも問題のない状態になり、お食事もしっかりと食べていただけるようになったと喜んでいただきました。
年代・性別 | 50代・女性 |
治療のリスク・副作用 | ・外科処置が伴うため、術後に痛みや腫れ、出血を伴います。 ・治療後のメインテナンスを怠るとインプラントの歯周病(インプラント周囲炎)になる可能性があるので、定期的に歯科医院で口腔ケアが必要になります。 |
治療期間 | 約4ヶ月 |
治療費用 | 総額:49.5万円(税込み) 内訳: ・インプラント埋入術:27.5万円(税込み)×1本 ・セラミックの被せ物:16.5万円(税込み)×1本 ・追加の骨を作る処置(GBR):5.5万円(税込み) |
福居 希(医学博士、口腔外科認定医)
大阪医科大学口腔外科で口腔外科認定医および医学博士を取得した。またアメリカのカリフォルニア大学(UCLA)のインプラント科へ留学し、インプラント治療を学んだ。
現在はフリーランス外科医として出張手術を行う傍ら、スタディーグループsurgical Implant Instituteを主宰し若手歯科医師を対象にインプラント外科を教える場の提供や講演会などでの発表をおこなっている。
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