24/12/07
インプラントかブリッジか迷ったら?費用やメリット・デメリットを徹底比較
歯科医師の先輩から連絡があり、インプラント体が2次手術時に上顎洞内に迷入したため、除去してほしいとの依頼を受けました。
インプラント埋入術の際に、ソケットリフトで上顎洞内に骨造成を行い、インプラント埋入を行ったとの事でした。半年間の待時期間後に2次手術を行い、カバースクリューを取ろうとしたところ、インプラント体がオッセオインテグレーションしておらず、一緒に回転してしまい、そのまま上顎洞内に迷入してしまったようです。
迷入インプラント体の除去のために近くの口腔外科病院へ紹介したところ、耳鼻科での手術を勧められ、耳鼻科では全身麻酔下でのインプラント除去術しかないと説明されたそうです。
不審に思った患者様と担当先生よりご依頼をいただき、局所麻酔下で犬歯窩からのアプローチで上顎洞迷入インプラント撤去術を計画しました。
上顎洞内に感染があると粘膜の炎症や排膿などによってインプラントの発見が困難となるため、術前から投薬をしていただき、手術に臨みました。
手術は局所麻酔下で歯肉を切開し、犬歯窩からアプローチし、上顎洞粘膜を切開し、上顎洞内を洗浄、探索し摘出いたしました。手術は約30分で終了し、術後の患者様への投薬や洗浄方法などを担当医様へお伝えしました。
術後の経過は良好で、口腔上顎洞瘻孔を形成することなく粘膜は閉鎖し、CT画像状でも上顎洞炎も完治し、創部の経過も良好で終了となりました。
このように全身麻酔を勧められていた患者様を低侵襲で短期間で治療ができたことで喜んでくださり、患者様と担当医様の信頼関係も崩す事なく終えられたので、私もとても満足でした。
インプラントに関するアグレッシブな手術を行うと、やはり今回のような手術トラブルも出てきます。
このような時に大学病院等へ紹介するなどの大掛かりな事態にならず、解決できれば患者様との関係も悪化する事はないと思います。
お困りの際にはお声がけいただければ幸いです。
福居 希(医学博士、口腔外科認定医)
大阪医科大学口腔外科で口腔外科認定医および医学博士を取得した。またアメリカのカリフォルニア大学(UCLA)のインプラント科へ留学し、インプラント治療を学んだ。
現在はフリーランス外科医として出張手術を行う傍ら、スタディーグループsurgical Implant Instituteを主宰し、若手歯科医師を対象にインプラント外科を教える場の提供や講演会などでの発表をおこなっている。
ご予約・お問い合わせ0742-93-8363
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
09:00〜18:00 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - |
【休診日】木曜・日曜・祝日
(※土曜にセミナーがある週は木曜に振替診療します)
※最終受付は30分前となります。
近鉄奈良線、京都線・橿原線
大和西大寺駅下車 北口より徒歩3分